遊覧飛行ーワインとゲームー

都内某所で働くゲームクリエイターのブログ。ゲームやビジネスに関する話題、シリアスゲームの紹介、作成したゲームの公開、ワインに関する記事など徒然なるままに書き記していきます。

たまたまいい記事を読んだので、ゲームのランダム性について考えてみた。

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皆さんこんにちは。
ネット上でゲームにおける "ランダム性" に関する記事をたまたま読みました。
今日はそれについて思ったことを書きます。

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Gamasutra: Keith Burgun's Blog - Randomness and Game Design

※英語の記事です。翻訳はないみたいです……。

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記事の要点まとめ

  • ゲームには「インプットのランダム性」と「アウトプットのランダム性」がある。
  • "インプットのランダム性" はランダム性によって生成された状態にプレイヤーが対応する(例:Civilization)。"アウトプットのランダム性" はプレイヤーのアクションの後にランダムの結果が来る(例:Risk, Memoir  '44)。
  • "決定論的な" ゲームである戦略ゲームの "状況認識⇒アクション⇒フィードバック⇒スキル蓄積" という流れに "アウトプットのランダム性" が絡むと「深さ」を出すのは難しい。
  • ゲームにおいて適度な "インプットのランダム性" は重要だが、"アウトプットのランダム性" は避けるべきである。

 

思うこと

ゲームを作っていると、よく "ダメージはランダムで変化" や "トラップの進行方向はランダム" とか "敵の行動抽選はランダムで決定する" など、なにかと気軽にランダム性を使ってしまうことがありますが、私もこれは意識的に使わないよう気をつけるべきかなと思います。

 

キッズやファミリー用など、スキルを要求せずに楽しむタイプのゲームを作るならば話は別ですが、特に対戦ゲームやアクションゲームなど高度なプレイヤースキルを要求する、それによって勝ち負けが決まるゲームの場合、最終的な結果がランダムによって決まってしまうものは "運ゲー" と評されて忌避されますよね。

 

ゲームの根幹には車の運転やスポーツと同様、「認識⇒行動⇒振り返り」といった一連のループがあります。これがうまく回るかどうかが "運" によって決まってしまうとしたら、そこには "攻略" といったものが発生せず、ゲームの面白さを大いに損なってしまう……ということなんですね。

 

なので、基本的に "アウトプットのランダム性" は避けるべきである、という意見に私は反対ではないです。

 

「インプットのランダム性」はどうか

逆に "インプットのランダム性" は、それによって生み出された状態にプレイヤーがきっちり考えて対処できるという条件を満たしていれば、ゲームプレイの多様さを生み出してくれるエッセンスになるので、使っていくのは問題ないと思います。

 

この「多様さ」がゲームプレイの「深さ」に繋がり、何回遊んでも面白いといった体験を生み出すもととなるので、その一因となる「インプットのランダム性」は「アウトプットのランダム性」と違って大いに歓迎するべきものです。

 

ですが、この "インプットのランダム性" も多用しすぎると思ったような  "深さ" が出せなくなる……というのが重要なポイントです。

 

どういうことかと言うと、"ランダムに状況発生⇒認識⇒行動⇒振り返り⇒ランダムに状況発生……" とゲームのループに毎回 "インプットのランダム性" が挟まると、毎回ループが「ぶった切られる」形になるため、個々のループを跨いだ戦略性といったものが深まっていかないのですよね。

 

感覚としては、毎回ランダムでいろいろな算数の問題が単発で出される感じです。
だからこそ "得点" といった形で個々の問題をこえたシステムがあったり、"連続で成果するボーナスタイム" みたいな仕掛けを入れて1回1回のループに関連性をつけようとするわけなんです。

 

"インプットのランダム性" は適度に使えばゲームの "深さ" を出すいい出汁になりますが、本当に美しいのは毎回のループの結果によって「樹形図」のように選択肢が広がっていくものかと思います。将棋やチェスなんかがいい例ですね。プレイ中のランダム性はなくても、最終的には非常に "深い" ゲームプレイを生み出すことができているいいお手本ですね。

 

最後に

ちょっと長くなってしまいましたが、以上が "ゲームにおけるランダム性" について私が思ったことです。結論を言うと、基本的には引用した記事に私は概ね賛成です。

 

ですが、"アウトプットのランダム性" がいいエッセンスになる状況もあるかなと思います。それが報酬を得る場面ですね。端的に言えば「ガチャ」です。

 

これについては、別記事でまた考えてみたいと思います。
脳の報酬系である "ドーパミン" が発生するのは報酬が得られたときではなく、「報酬がえられるかもと期待しているとき」なので、これについては深く考えてみたいです。

 

 

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