Looker Studio にはレポートのフィルタ機能が備わっているため、ひとつのレポートでもフィルタを指定することで様々な角度からデータを可視化することができます。※フィルタ機能については Looker Studio で 日付とフィルタを設定する - YuRAN-HIKO もご参照ください。
例えば共通のフォーマットに沿った売上レポートを作成し、「プルダウンリスト」を使ってそれをブランドごとや販売チャネルごとに切り替えられるようにすることで、ひとつのレポートでより多くの方々に使ってもらえることができます。
しかしながら、ユーザー側としては毎回 Looker Studio のレポートを開いて、自分の担当するブランドや販売チャネルにフィルタを切り替えてデータを見る...ということをやっていては面倒くさいですよね。可能であれば、自分好みのフィルタ設定で最初からレポートが開いてほしいと思うのが普通です。
今回はそんな悩みを解決する方法について紹介します。本記事で紹介した方法を用いれば、上で書いたような面倒くささから解放され、より快適に Looker Studio でのデータ確認を行うことができるようになります。
- 今回 Looker Studio で実現したいサンプル事例
- Looker Studio でのフィルタ設定
- Looker Studio で各自のフィルタ設定を保存する方法
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今回 Looker Studio で実現したいサンプル事例
今回 Looker Studio で実現するサンプル事例は以下の通りです。
- あなたは Looker Studio で自社の各ブランドの販売レポートを作成することになった。
- 自社にはブランドが3つあり、レポートではフィルタで表示するブランドを切り替えられるようにしてほしいと依頼を受けている。
- 各ブランドマネージャー側としてはレポートを開いたときに自分の担当ブランドのデータのみが真っ先に表示されるようにしたい。
- 全ブランドを統括するシニアマネージャーは、すべてのブランドをひっくるめた販売レポートを見たい。
こんな状況です。決して珍しくはないケースではないでしょうか。以下で、この状況をスマートに解決する方法を紹介します。
Looker Studio でのフィルタ設定
このケースの場合は「単一のブランドのみを見たいユーザー」と「すべてのブランドをひっくるめて見たいユーザー」が混在しています。そのためブランドを切り分けるフィルタは「プルダウンボックス」にし、プロパティエリアの「スタイル」で「単一選択」のチェックを外しましょう。これで単一選択・複数選択の双方が可能になります。
しかし、これだけではフィルタでブランドを切り替えられるようになっただけで、もうひとつの要件が残っています。それが、各ブランドマネージャーからの「自分の担当ブランドのみが真っ先に表示されてほしい」というものです。
Looker Studio で各自のフィルタ設定を保存する方法
実は、Looker Studio でユーザーごとの独自のフィルタ設定を保存する設定を簡単に実現できます。まず、編集画面で上部メニューの「ファイル」から「レポート設定」を選択します。
表示されたプロパティエリアの下の方に「カスタムブックマークリンク」という項目があるので、その「閲覧者のフィルタをレポートのリンクで有効にする」にチェックを入れます。ここにチェックが入っていればレポートの URL に設定したフィルタの情報が保存されるようになります。自分好みのフィルタ設定をし、そのリンクをブックマークすれば最初からその設定でレポートを開くことができるようになります。
試しに、プルダウンボックスの設定を切り替えてみると、URLの後ろに ?param=○○○ という形が追加されたり、その内容が変わるのを確認することができます。これで、ブランドマネージャーからの要件にも対応できるレポートを作成することができました。
特に理由がない限りは「閲覧者のフィルタをレポートのリンクで有効にする」は有効にしておいた方がよさそうですね。
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