エンドコンテンツとは何か?その意味・3要素・存在理由

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アプリゲームやオンラインゲームでエンドコンテンツという言葉が使われます。しかし、この単語が何を指しているかが曖昧だと思うことはないでしょうか。本記事では業界の著名人たちの議論から、エンドコンテンツとは何かという問いについて考えてみたいと思います。

エンドコンテンツとはどういう意味か?

辞書で調べると、エンドコンテンツとは英語で Endgame Content と言います。この Endgame という単語は本来、チェスなどの終盤戦、大詰めを意味している言葉です*1

ここからエンドコンテンツという言葉が派生しています。まずはこの言葉がどういう意味で使われているのかを見てみましょう。

エンドコンテンツとは、RPGなどのゲームで最高レベルに達した後でも、何度も挑戦し楽しむことの出来るコンテンツのこと。[中略] エンドコンテンツとは、RPGなどのゲームで最高レベルに達した後でも、何度も挑戦し楽しむことが出来るコンテンツを指す。特に繰り返し遊ぶため高難度に設定されていたり、レア装備や素材などがドロップする傾向にある。

Game Lexicon ゲーム大辞典 (http://game-lexicon.jp/)

エンドコンテンツとは、最大レベルに達することでプレイ可能になるゲームコンテンツのことを指し、主にあらかじめ構築されたメインのストーリーラインを完遂した後のコンテンツであることが多い。要するに、エンドコンテンツとは繰り返し遊べるコンテンツを通じて最大レベルのプレイヤーに成長の感覚を提供する手段のことである。

Guild Wars 2 Official Wiki (https://wiki.guildwars2.com/wiki/Main_Page)

エンドコンテンツとは、ゲームにおいてキャラクターがレベルキャップに到達し、もはやレベリングに主眼がおかれなくなった段階のことを指す。この段階に到達する前のゲームプレイが経験値をためることや新しいスキルを覚えることを主目的としている一方で、エンドコンテンツはプレイヤーにとって洗練された「最終的な目標地点」を意味する。その目標地点においては、キャラクターは十分に成長しきっており、かつゲームの中で最も大きなチャレンジに挑める状態になっている。

Wowpedia (http://wow.gamepedia.com/Portal:Main)

エンドコンテンツが満たす3つの要素

上の引用を踏まえると、エンドコンテンツは3つの要素からなることが分かります。それらは「レベル上げ後の遊び」「反復可能」「高難易度」という3点です。

エンドコンテンツの3要素

  1. レベル上げ後の遊び:最高レベルに達した後の遊び
  2. 反復可能:繰り返し遊び続けられる
  3. 高難易度:ゲーム中で最高レベルの難しさを誇る

これらをまとめると、エンドコンテンツとはレベル上げが終わったユーザーに提供する、何度も遊べる、高難易度のコンテンツということになります。

1番目については、その名前からも簡単に想像がつくでしょう。

2番目の反復可能について、1回クリアすれば終わりのコンテンツ、ないしは1回挑戦すればクリアできるようなコンテンツはエンドコンテンツとは言えないというわけです。

したがって、エンドコンテンツは単なる「強い敵」というだけではありません。高難易度であることは必要だが、強い敵と繰り返し戦って装備を強化するというのも、十分エンドコンテンツとみなます。前者を実力を試す「発揮の場としてのエンドコンテンツ」と呼ぶならば、後者は「育成のエンドコンテンツ」と言えるでしょう。

なぜエンドコンテンツが存在するのか?

エンドコンテンツが存在する理由は、ゲームコンテンツの制作にかかる時間を考えると理解しやすいです。

ゲームコンテンツの制作は「企画立案」「仕様策定」「コード実装、アセット制作」「QA」という流れを経てユーザーに届けられます。コンテンツの内容によりますが、この一連のプロセスに数か月かかることは珍しくありません。

そのため、エンドコンテンツがないゲームは特にヘビーユーザーにとってすぐにやることがなくなり、コンテンツの供給が追いつかなくなってしまうことが多いです。そうなると離脱への道まっしぐらとなってしまうため、何とかして長く遊び続けてもらうコンテンツが必要になります。それが、エンドコンテンツの存在理由です。