はじめにVEAとは？
VEA (Vanguard FTSE Developed Markets ETF)とは、バンガード社が提供している「上場投資信託 (ETF)」のひとつです。カナダ、欧州および太平洋地域の主要市場上場の大型株、中型株、小型株に広く分散したETFです。
FTSE Developed All Cap ex USA Indexに連動する投資成果を目的としたETFです。これ1本で広く米国以外の先進国市場に投資できるETFになっています。
本記事では2024年3月21日時点のデータをもとに、このETFの基本情報や最新の状況について解説していきます。
VEAの基本情報
VEA (Vanguard FTSE Developed Markets ETF)とは、バンガード社が提供している「上場投資信託 (ETF)」のひとつです。カナダ、欧州および太平洋地域の主要市場上場の大型株、中型株、小型株に広く分散したETFです。
VEAの基本情報は以下の通りです。ソースはブルームバーグのものを参照しています。なお、配当利回りのみ参照日時点ではSeeking Alphaのものを参照しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | バンガード・FTSE先進国市場(除く米国)ETF (Vanguard FTSE Developed Markets ETF) |
| 運用会社 | バンガード社 |
| 市場 | NYSE ARCA |
| ベンチマーク | FTSE Developed All Cap ex USA Index |
| 資産総額 | 1296.8億米ドル (2024/03/19) |
| 基準価格 (NAV) | 49.47米ドル (2024/03/19) |
| 直近配当利回り | 3.31% (2024/03/19) |
| 設定日 | 2007/07/26 |
| 乖離率 | 0.14% |
| 経費率 | 0.05% |
楽天証券に記載された情報によれば、FTSE Developed All Cap ex USA Indexはカナダ、欧州地域の先進国市場、および太平洋地域の先進国市場の、大型株・中型株・小型株によって構成されています。バンガード社の公式ホームページでは最新のデータでは4,032銘柄に分散されているようです。時価総額加重の算出法を採用しています。
VEAの株価推移
VEAの年初来、過去5年間、設定来の株価推移は以下の通りです。長期では緩やかに伸びているようですが、株価が好調な時と不調な時が定期的に波打つように訪れているのが見てとれます。
なお、ソースはGoogleが提供している株価情報となっています。
VEAの年初来の株価推移
年初来で株価は+5.64%となっています。
VEAの過去5年間の株価推移
過去5年間で株価は+22.93%となっています。
VEAの設定来の株価推移
設定された2007年07月からで株価は+6.17%となっています。
VEAの分配金情報
VEAの分配金
VEAの2024年3月の分配金は前年同月比で79.4%増の0.2865米ドルでした。
今期は前年同期比では大幅な増配がありましたが、もともとVEAの配当は6月と12月が多い傾向にあり、3月期の配当が全体に占める割合は必ずしも大きくはありません。
直近3年間の配当金の年平均成長率(CAGR)は15.44%。5年では5.43%、10年では1.94%となっています。米国以外の株を対象にしているので、おそらく為替の影響もあると思いますが、分配金は多い時と少ない時で波があります。
なお、以下のチャートはSeeking Alphaから引用したものです。
VEAの分配金利回り
次に、VEAの分配金利まわりの情報についてまとめていきます。
VEAの分配金利回りは3.31% (2024/03/19時点。Seeking Alpha) となっています。現在は比較的高めの水準と言えるかもしれません。
以下のチャートはSeeking Alphaから引用したものです。
過去の株価で現在の配当金額を割ったYOC (Yield On Cost)はほぼ横ばいに近いですが、長期で見れば若干伸びており、10年前にVEAを購入していればYOCは4.00%となっています。
VEAの増配率
VEAは年によって大きく増配する時と減配する時の変化が激しいため、分配金の額はあまり安定していません。下のグラフを見てもそれが分かるかと思います。
一方、次のグラフは2023年の分配金の額に対して、過去の各年の分配金の額からの年平均成長率(CAGR)を求めたものです。たとえば、2008年のところが3.0%となっていれば、2008年からは年平均で3.0%増配しているということを表します。
こちらのグラフを見ると、VEAは長期では緩やかながらも増配しているようです。年平均で3～4%程度なので決して高くはありませんが、年次で見るとアップダウンが激しくとも、長期的には分配金の成長がなされていることが読み取れます。
VEAの構成銘柄
VEAの組み入れ上位銘柄
バンガードの公式ホームページによれば、VEAが連動しているインデックスの構成銘柄数は4,032となっています。なお、データの参照日は2024年3月21日です。
以下に、VEAを構成する上位8銘柄のティッカーとそのファンドの割合を記載します。ソースはブルームバーグのもので、2024年3月21日に参照した情報となっています。
| ティッカー | 割合 |
|---|---|
| NOVOB | 1.61% |
| ASML | 1.54% |
| NESN | 1.37% |
| 005930 | 1.16% |
| 7203 | 1.07% |
| NOVN | 0.96% |
| MC | 0.93% |
| SHEL | 0.92% |
これら上位8銘柄が占める割合は9.56%となっています。米国株ではないので、ティッカーコードもなじみの薄いものが多いかもしれません。
NOVOBはノボ・ノルディスク、ASMLはASMLホールディング、NESNはネスレ、005930はサムスン電子、7203はトヨタ自動車、NOVNはノバルティス、MCはLVMHモエヘネシー・ルイヴィトン、SHELはシェルとなっています。
VEAの地域
バンガードの公式ホームページによれば、VEAの組み入れ銘柄のうち53.5%がヨーロッパ、36.5%が太平洋地域、0.6%が中東、9.4%が北米 (カナダ) となっています。
国としては1位が日本で22.2%、2位がイギリスで12.4%、ついでカナダ9.4%、フランス9.2%、スイス7.4%、ドイツ6.9%、オーストラリア6.6%と続いています。
その他
VTやVXUSについても同様に情報をまとめています。ご参照ください。
