YuRAN-HIKO

アナリスト兼、日曜歴史家のブログ。ゲーム分析や歴史のトピックが中心。

歴史

百年戦争とスコットランド⑥:重なり合う紛争ー②

一二九三年の海上衝突から発展したアキテーヌ公領の没収、そしてその後のギエンヌ戦争の展開と史的重要性について見ていく。

百年戦争とスコットランド⑤:重なり合う紛争ー①

ジョン王が即位した後のイングランドとスコットランドの関係を見ていく。宗主としてのイングランド王の法的支配権が両国の関係に及ぼした影響を見ていく。

百年戦争とスコットランド④:王位継承と臣従

一二八六年のスコットランド王アレグザンダー三世の死から、一二九二年のジョン王の即位までの、イングランドとスコットランドの関係を見ていく。

百年戦争とスコットランド③:貴族のネットワークと一三世紀の平和

百年戦争とスコットランドの関係をひも解く前史として、一三世紀末のブリテン諸島の状況とその歴史的経緯を見ておくことにしよう。

百年戦争とスコットランド②:一二八六年の政治秩序

一二八六年の年が明けたとき、現在のイギリスやアイルランドを含むブリテン諸島から、ドーバー海峡を跨いだ先にあるフランスに至る地域には、当時三つの独立した王国が存在していた。それらは北からスコットランド、イングランド、フランスと呼ばれていた。…

百年戦争とスコットランド

中世ヨーロッパの百年戦争。世界史の教科書にも登場するこの有名な歴史的事件について、日本でも二十一世紀に入って多くの概説書が上梓された。しかしながら、いわゆる百年戦争と言われているものが必ずしもイングランドとフランスに閉じた戦争でなかったこ…

Medieval Scottish Chronicles and Literary Sources from Scottish Sources

Last Update: 2021/09/24 Scottish Chronicles and Literary Sources The Scottish Chronicle (a.k.a. The Chronicle of the Kings of Alba) Benjamin T. Hudson (ed.), 1998: JSOR Chronicle of Holyrood Marojie O. Anderson (ed.), 1938: NLS Chronicle o…

ファレーズ協定 (Treaty of Falaise)

概要:1174年12月8日、イングランド王ヘンリ二世とスコットランド王ウィリアム一世の間で結ばれた協定。スコットランドに対して、イングランドの封建的主従関係を認めさせたもの。 ファレーズ協定の前史:反乱 ファレーズ協定:戦後処理 あわせて読みたい レ…

証明書から見る財産や権利の保証 (モノの記憶シリーズ 002)

家や土地を買った時、何をしますか? 証明書というものについて再考する ノルマン・コンクェスト ウィリアム1世の短剣と証書 証明書それ自体では効力を発揮しない あわせて読みたい レファレンス 家や土地を買った時、何をしますか? 突然ですが、皆さんは、…

ピクト人はどんな言葉を話していたか?

以前の記事で、現在のスコットランドに住んでいたピクト人がどのような人々だったのかを簡単に述べた。本記事はそれに関連して、ピクト人どういう言葉を話していたのかを解説していきたいと思う。つまり、ピクト人が話していた言葉、ピクト語とはどのような…

ピクト人とは何か?古代編:最新の研究を踏まえて解説

ピクト人 (英: Picts / 羅: Picti) とは、古代から中世初期にかけてブリテン島の北部に住んでいたとされる人々の呼称。 ピクト人の初出 ピクト人とはどんな人々か ピクト人と野蛮性について 民族について あわせて読みたい レファレンス ピクト人の初出 ピク…

ハイランド=ロウランド関係史の展開と展望

ハイランド=ロウランド関係史の意義 20世紀の通説 14世紀の史的解釈 21世紀における展開 レファレンス ハイランド=ロウランド関係史の意義 ハイランドとロウランドの関係がたどってきた流れは、スコットランドの歴史を通貫するテーマだ。 ハイランドとロウラ…

ケルトの歴史:古代における「ケルト」への言及

皆さんは「ケルト」という言葉にどのようなイメージを持っているでしょうか。バグパイプやハープが奏でるエキゾチックな音楽。幻想的な雰囲気を持った神話。アーサー王伝説といった文学。どこか異質で、秘教的な世界観をイメージする人も多いかもしれません…

レコンキスタとは何か:その解釈の歴史と展開

では結局、レコンキスタとは何だったのかと。この問いに対して、これまで中世スペイン史研究ではいろんな見解が出されてきました。そして、論争は今でも続いています。

【ヨーロッパの成立】レコンキスタの展開と実態 11世紀

19世紀に入って近代歴史学が発展すると、中世におけるキリスト教国の征服活動は「レコンキスタ」と呼ばれるようになりました。しかし、今日の歴史学では、その展開は非常に複雑なものだったと考えられています。中世中期の拡大が始まった11世紀、英雄エル・…

【ヨーロッパの成立】東欧カトリック諸国の誕生 10-11世紀

古代ローマの遺産、キリスト教(ローマ・カトリック)、ゲルマンの精神。この3つがヨーロッパ(より正確にはラテン・ヨーロッパ)の根幹だと言われています。中世初期(5-11世紀)は、その3つが融合してヨーロッパの核が誕生した時代です。ヨーロッパの誕生と言う…

ヨーロッパの成立 950-1350年

ヨーロッパとは固定化されたものではなく、実体としてもイメージとしても常に変化するものと言えます。そんなヨーロッパを西洋中世史家のロバート・バートレット氏はこう言い表しています。「ヨーロッパとは地理的なものであると同時に概念的なものである」…

学者の助言が王の意思決定に与えた影響 (新アッシリア帝国)

組織のリーダーには、日々さまざまな意思決定が求められます。それは古代も現代も変わりません。 しかし、その意思決定をどういうプロセスで行うのか。誰がその意思決定に関わり、何をよりどころにしてその意思決定を行うか。これらは時代と地域によって異な…

古代のノートから見る教育とリテラシー (モノの記憶シリーズ 001)

ニューヨークのメトロポリタン美術館。この美術館に、ある粘土製の玉のようなものが所蔵されています。ちょうど手のひらにおさまるくらいの大きさで、表面には何やら記号のようなものが刻まれています。

漢字の起源と誕生の背景:殷王朝の宗教儀礼

以前の記事で、交易や会計での必要性が人類史において文字を生み出す契機となったと述べた。しかし、世の中にはそれ以外の理由で生まれてきた文字が存在する。それが漢字だ。私たちが普段つかっている漢字は、交易や会計とは別の理由から生まれてきたと考え…

文字以前の社会におけるデータの保存

太古より、人類は多様な情報をもとに意思決定を行ってきた。そしてその意思決定を支えるために、様々なデータや情報が時代の要請に応じて作られていった。文字以前の社会において人々はどうやってデータを残していったのか。そしてそれは何に用いられたのだ…

グローバルヒストリーとは何か?その考え方と高校教育への影響

近年歴史研究の大きな潮流となっているグローバルヒストリー。その生まれや影響について概要を述べ、2022年以降の高校「歴史総合」への流れを分かりやすく解説。

中世におけるヨーロッパの拡大

10-14世紀における「ラテン=カトリック教圏」の拡大は今日のヨーロッパ社会や文化の一体性を形作るうえで重要な意味を担った。

飢饉、黒死病、牛疫:14世紀ヨーロッパを襲った大災害

「危機の時代」と呼ばれる14世紀ヨーロッパを襲った飢饉と黒死病。近年ではそれらに加えてさらに別の疫病が当時のヨーロッパを席巻したことが研究から明らかになってきている。

最新の研究が明らかにするピクト人の消滅とスコットランド王国の創成

ピクト人の石碑 (Wikimedia Commons) 現在スコットランドと呼ばれている地域には古代、ピクト人 (Picti) と呼ばれる人々が住んでいました。ピクト人とはラテン語で体を彩色ないしは刺青をしていた人々という意味で、1300年頃のスコットランドの歴史を題材に…