皆さんは分析のレポートやダッシュボードで「ドリルダウン」という機能を使ったことがあるでしょうか。ドリルダウンというのは、例えば IT 用語辞典では以下のような説明があります。
ドリルダウンとは、データ集計や分析で用いる手法の一つで、集計範囲を一段階絞ってより詳細な集計を行うこと。また、そのようなソフトウェアの機能。
つまり、例えば国別でみていたデータを都道府県別にするとか、デバイスカテゴリ別にみていたのを機種別に見るとか、そういった集計の粒度を切り替えてデータを見ることを「ドリルダウン」と呼びます。ちなみにその逆で一段階上位の指標で粗く見ていくのが「ドリルアップ」です。
Looker Studio もこのドリルダウンの機能を搭載しています。本記事ではその実装の仕方と活用事例を紹介します。
- Looker Studio でのドリルダウンのやり方
- Looker Studio でのドリルダウンの事例
- Looker Studio のグラフ上のドリルダウン・ドリルアップ
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Looker Studio でのドリルダウンのやり方
Looker Studio では「ディメンジョン」をドリルダウンの対象として設定することができます。設定方法は非常にシンプルで、グラフを選択した上で画面右側のプロパティエリアの「ディメンジョン」にある「ドリルダウン」のオンにするだけです。
その後、ディメンジョンの複数段階に分けて設定していけばドリルダウン機能を搭載したグラフの完成になります。言葉だけだと分かりづらいところもあるので、次の項では実際のデータを用いて確認してみましょう。
Looker Studio でのドリルダウンの事例
今回は Looker Studio で Google Analytics (GA4) のグラフを可視化する - YuRAN-HIKO で紹介している Google Analytics (GA4) のアクティブユーザー数の時系列グラフにドリルダウンの設定を行ってみましょう。今回はグラフ横軸の期間をドリルダウンできるようにしていきます。
まずは上記のようにプロパティエリアの「ドリルダウン」をオンにします。その後、ディメンジョンの値を上から順に「年」「年、月」「日付」と設定していきます。このように一番大きな括りをディメンジョンの最上位に設定し、そこから一段階下のディメンジョンを次に設定していくことが肝です。これでグラフを年次、月次、日次にドリルダウン・ドリルアップできるグラフを作成することができます。以下の画像のようになっていれば OK です。
Looker Studio のグラフ上のドリルダウン・ドリルアップ
グラフ上でドリルダウン・ドリルアップは、グラフ右上に表示される「↑」「↓」のアイコンを選択することで可能です。「↑」がドリルアップで「↓」がドリルダウンです。
レポートの作成者以外にはグラフがドリルダウン・ドリルアップできることがやや気づきにくいかと思うので、グラフの上にテキストでドリルダウン・ドリルアップ可能と書いておくと親切かもしれません。ちなみにテキストの追加は上部メニューの「挿入」から「テキスト」を選択することで可能です。
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本ブログで公開している Looker Studio の使い方についての記事まとめです。