はじめにDGRWとは?
DGRW (WisdomTree U.S. Quality Dividend Growth Fund)とは、ウィズダムツリー社が提供している「上場投資信託 (ETF)」のひとつです。S&P500を構成する全銘柄に投資するものです。
日本語では「ウィズダムツリー 米国株クオリティ配当成長ファンド」と呼ばれます。WisdomTree US Quality Dividend Growth Indexに連動する投資成果を目的としたETFです。
本記事では2024年3月26日時点のデータをもとに、このETFの基本情報や最新の状況について解説していきます。
DGRWの基本情報
DGRW (WisdomTree U.S. Quality Dividend Growth Fund)とは、ウィズダムツリー社が提供している「上場投資信託 (ETF)」のひとつです。成長性のある、配当を支払う企業によって構成されるファンダメンタル加重指数に基づいて運用されています。
ウィズダムツリーの公式サイトによれば、本指数は少なくとも時価総額が20億ドル以上の企業300社を対象とし、グロース・ファクターとクオリティ・ファクターという二つの因子に基づいており、グロース・ファクターは長期的な利益成長率に、クオリティ・ファクターは過去3年間の自己資本利益率(ROE)と資産利益率(ROA)の平均に基づいて決定されています。
また、DGRWは各構成会社が翌年に支払うと予想される配当金に基づいて保有されており、そのために最も直近に発表された各社の配当額をベースに算出した値を用いています。
まずはDGRWの基本情報を軽く見てみることにしましょう。ソースはブルームバーグのものを参照しています。なお、配当利回りのみ参照日時点ではSeeking Alphaのものを参照しています。
項目 | 内容 |
---|---|
名称 | ウィズダムツリー 米国株クオリティ配当成長ファンド (WisdomTree U.S. Quality Dividend Growth Fund) |
運用会社 | ウィズダムツリー社 |
市場 | NASDAQ GM |
ベンチマーク | WisdomTree US Quality Dividend Growth Index |
資産総額 | 126.23億米ドル (2024/03/22) |
直近配当利回り | 1.61% (2024/03/22) |
設定日 | 2013/05/22 |
乖離率 | -0.02% |
経費率 | 0.28% |
DGRWの基準価格の推移
DGRWの年初来、過去5年間、設定来の基準価格(株価)の推移を見てみましょう。中長期で大きく基準価格が伸長していることが分かります。グロース株が大きく伸びる局面ではVOOにやや劣りますが、2022年などグロース株が不調の局面ではVOOに匹敵する成績を誇ります。
また、同じ増配株ETFであるVIGよりも基準価格の伸びは大きく、増配株ETFのなかでは基準価格の伸びは素晴らしいと言えるでしょう。
なお、ソースはGoogleが提供している株価情報となっています。
DGRWの年初来の基準価格推移
年初来で株価は+7.22%となっています。
DGRWの過去5年間の基準価格推移
過去5年間で基準価格+75.54%となっています。
DGRWの分配金情報
DGRWの分配金
DGRWの2024年3月の分配金(配当金)は前年同月比で10.5%減の0.17米ドルでした。DGRWは昨年度年間で減配となってしまいましたが、今年度は今のところ1-3月で前年と同じ分配金額の推移になっているようです。
DGRWの分配金利回り
次に、DGRWの分配金利回り(配当利回り)の情報についてまとめていきます。
DGRWの分配金利回りは1.61% (2024/03/22時点。Seeking Alpha) となっています。分配金利回りは過去5年間で最低ラインになっています。
過去の基準価格で現在の分配金額を割ったYOC (Yield On Cost)は着実に伸びており、10年前にDGRWを購入していればYOCは4.44%となっています。
DGRWの増配率
次にDGRWの分配金の増配率と年平均成長率(CAGR)を見ていきましょう。
DGRWは大きく増配する年もあれば、減配してしまう年もあるなどやや増配率のアップダウンは激しいと言えます。
以下がDGRWの増配率を表したグラフです。
一方、次のグラフはDGRWの2023年の分配金の額に対して、過去の各年の分配金の額からの年平均成長率(CAGR)を求めたものです。
たとえば、2008年のところが3.0%となっていれば、2008年からは年平均で3.0%増配しているということを表します。
こちらのグラフを見ると、DGRWの分配金の年平均成長率(CAGR)は徐々に下がってきているようにみえます。以前のように、クオリティ配当成長ファンドの名にふさわしい大きな分配金の成長率をたたき出してほしいところです。
その他
VOOやVIG、DGROについても同様に情報をまとめています。ご参照ください。