はじめにVIGとは？
VIG (Vanguard Dividend Appreciation Index Fund ETF)とは、バンガード社が提供している「上場投資信託 (ETF)」のひとつです。米国の中型・大型株を保有し、過去10年間連続増配の米国の普通株(REITを除く)への投資に注力しています。
日本語では「バンガード・米国増配株式ETF」と呼ばれます。S&P US Dividend Growers Indexに連動する投資成果を目的としたETFです。
本記事では2024年3月22日時点のデータをもとに、このETFの基本情報や最新の状況について解説していきます。
VIGの基本情報
VIG (Vanguard Dividend Appreciation Index Fund ETF)とは、バンガード社が提供している「上場投資信託 (ETF)」のひとつです。米国の中型・大型株を保有し、過去10年間連続増配の米国の普通株(REITを除く)への投資に注力しています。
時価総額加重平均の方式を取っています。また、2021年にインデックスの算出方法が見直されており、配当利回りが上位25%にあたる銘柄は除外されるようになっています。高配当の連続増配銘柄は増配率が極めて低いものも含まれるため、それを除外したような形になっています。
まずはVIGの基本情報を軽く見てみることにしましょう。ソースはブルームバーグのものを参照しています。なお、配当利回りのみ参照日時点ではSeeking Alphaのものを参照しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | バンガード・米国増配株式ETF (Vanguard Dividend Appreciation Index Fund ETF) |
| 運用会社 | バンガード社 |
| 市場 | NYSE ARCA |
| ベンチマーク | S&P US Dividend Growers Index |
| 資産総額 | 785.51億米ドル (2024/03/20) |
| 直近配当利回り | 1.76% (2024/03/20) |
| 設定日 | 2006/04/27 |
| 乖離率 | 0.00% |
| 経費率 | 0.06% |
VIGの基準価格の推移
VIGの年初来、過去5年間、設定来の基準価格(株価)の推移を見てみましょう。中長期で大きく基準価格が伸長していることが分かります。
伸びは無配のハイテク株などが含まれない分、VOOなどS&P500指数に連動するETFと比べるとやや緩やかではありますが、株価の停滞局面ではVOOにも比肩するような成績になっています。
なお、ソースはGoogleが提供している株価情報となっています。
VIGの年初来の基準価格推移
年初来で株価は+8.55%となっています。
VIGの過去5年間の基準価格推移
過去5年間で基準価格+67.00%となっています。
VIGの分配金情報
VIGの分配金
VIGの2024年3月の分配金は前年同月比で2.71%増の0.7692米ドルでした。
VYM、HDV、SPDRなど高配当株ETFは今期軒並み減配しましたが、増配株ETFであるVIGはまずまずの増配を果たしました。
直近3年間の配当金の年平均成長率(CAGR)は11.79%。5年では9.50%、10年では8.74%となっています。
VIGの分配金利回り
次に、VIGの分配金利回りの情報についてまとめていきます。
VIGの分配金利回りは1.76% (2024/03/19時点。Seeking Alpha) となっています。現在は比較的高めの水準と言えるかもしれませんが、昨年末からの基準価格の上昇もあってやや分配金利回りは低下傾向にあります。
過去の基準価格で現在の分配金額を割ったYOC (Yield On Cost)は着実に伸びており、10年前にVIGを購入していればYOCは4.30%となっています。
VIGの増配率
これまで2年ほど年間で減配している年がありますが、それ以外は堅実に増配を行っています。
以下が増配率を表したグラフです。
一方、次のグラフは2023年の分配金の額に対して、過去の各年の分配金の額からの年平均成長率(CAGR)を求めたものです。たとえば、2008年のところが3.0%となっていれば、2008年からは年平均で3.0%増配しているということを表します。
こちらのグラフを見ると、VIGは長期でも年平均で8～9%程度増配しているようです。分配金の伸びはさすが増配株ETFといったところでしょうか。
その他
以下ページで本ブログで取り上げているETFの情報をまとめています。ぜひ他のETFについてもご参照ください。
